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概要

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24 後援会たより No.33「大学で培ったことを何に生かせるか…が大切」工学部基礎理工学科講師門もん田でん直なお之ゆき先生 -トポロジー(位相幾何学)というのは、どんな学問ですか? 簡単に言うと、モノを判断するときに大ざっぱに判断しようという学問です。三角形や四角形が輪ゴムでできていると、変形させると三角形、四角形はもちろん円にも星型にもなります。変形できるものは同じ形と見るわけです。しかし、輪ゴムと輪ゴムをくっつけたり、切ったりすると、これは違うモノということになります。-2次元・4次元トポロジーなどの低次元位相幾何学がご専門ということですが? トポロジーにもいろいろありまして、1 ~ 4 次元を低次元、5 次元以上を高次元といいます。2 という数字同士は掛けても加えても4 になる。こういう関係は2 と4 にしかないんです。たまたま大阪大学の大学院の時の先生が4 次元ということもあって、2・4 になりました。-なぜ数学の分野に? 元々数学が好きだったんです。高校でも数学が一番好きで、難しい問題に1 週間取り組んで考えても苦にならなかったですね。-岡山大学を卒業されてから大阪電気通信大学の非常勤講師を含めて大阪大学、大阪産業大学、京都大学、東京理科大学と、たくさんの大学に関係しておられますね。 はい、出身は広島ですが、短い間に岡山、大阪、京都、千葉、そして大阪と動きました。仕事については修士の頃、当時大学に残るのは自殺行為ということで悩みましたが、結局ご縁があって大阪電気通信大学に勤務することになりました。-赴任されてから3 ヵ月余ですが、授業は何を担当されましたか? 基礎解析・演習、基礎微積分Ⅱ・演習、幾何学Ⅰ、線形代数Ⅰの4 科目、週6 コマと多かったので、忙しかったです。あっという間でした。後期は線形代数Ⅱ、線形代数学、基礎理工学ゼミⅡを担当します。-大阪電気通信大学の学生の印象はどうですか。 おとなしいグループ、元気なグループ、普通のグループの3 種類あって、珍しいというか、個性的な印象を受けました。-先生の授業のやり方について、お考えを聞かせてください。 最初は、論理的なこと、なぜこうなるのかは置いておいて、まず計算できるようにすること。その後で、なぜこうなるのかを考えてもらう。まず問題を解けるようにしないと、学生もおもしろくないと思いますからね。まず自力をつけることに重点を置いてます。教材もなるべく文章は少なめにして、見た目でわかるようにしたいと思っています。数学の教科書には答えはついているけれども解説はついていません。学生はそこで問題を解かなくなってしまいますから、解説作成を心掛けています。-先生ご自身の今後の研究について。 基本的には2 次元・4 次元…いまやっていることが性に合っているので続けます。ずっと先の大きなテーマということになれば、数学の世界には何百年も解の出ていない問題があります。比較的新しい数学の4 次元トポロジーでも何十年も解かれていないものがありますから、やってみたいですね。 ノーベル賞には数学賞がありませんが、数学のノーベル賞と言われるものにフィールズ賞があります。ただ4 年に1回で、40 歳までに世界がびっくりするような成果を出した人が対象ですから、厳しいですね。-読者のお父さん、お母さんに一言。 就職問題に一番関心を持っておられると思いますが、これをやったから、ここに就職しなきゃということはなくて、やったことを何に生かせるか、いろんなことに取り組めるような環境が就職にも役に立つのではないでしょうか。あまり狭い視野にとらわれずに、この大学で培ったことを、どこで試せるか、いろんなところを見て欲しいと思います。プロフィール2006 年 岡山大学理学部数学科卒2008 年 大阪大学大学院理学研究科数学専攻博士前期課程修了2011 年 同後期課程修了大阪産業大学非常勤講師大阪電気通信大学非常勤講師2012 年 京都大学大学院理学研究科数学教室GCOE 特定助教2013 年 東京理科大学理工学部数学科嘱託助教博士(理学)