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概要

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2016. Spring 071.はじめに  2016年3月現在、2015年度4年生の就職活動が終わりに近づいています。2016年度の新4年生の就職活動は経団連の協定が変わり、会社説明会は昨年と同じ3月からですが、面接解禁は6月と早められました。選考が2 ヶ月早くなります。選考が早まったことにより、就職部に対する相談も増えています。就職部では卒業式前の進路決定先の調査、新4年生の合同企業説明会と忙しい時期になっています。今のところ経済状況も良く、就職状況も昨年並みに良い状態が続いています。学生に対して十分な求人数があり本学の就職率も良い状態を維持しています。しかし、就職状況が良いといっても就職が厳しいことには変わりありません。求人は多くても、採用されるのは企業が求める人材だけです。そこで、大学に入ったら学生時代の早い時期から社会人になるという意識を持つことが重要です。2.キャリア形成  社会人として企業が求める人材となるためには、早い時期から卒業後に希望する進路を調べ、それに合うように自己を形成(キャリア形成)していくことが必要です。本学では教育開発推進センター、教務課と共同でキャリア入門、キャリア概論、キャリア設計の授業を行っています。これによって、大学で学ぶ意義と将来の進路指針について学生諸君が考えることを支援しています。また、資格を取得することも大事です。資格学習支援センターではTOEICの英語能力向上、就職での常識レベルを問うSPI試験対策の講座などに加え、数多くの資格講座を開いています。難しい資格以外にも、コミュニケーション能力、パソコンの文書作成、計算ソフトなどの技術向上について受講できるプランも用意しています。また、各学科で指導する資格などにも積極的にチャレンジすることもお勧めします。3.企業が求める人材  本学に対する求人数は1万社に上ります。このうち約1割が資本金1億円以上の大企業です。しかし、よく名前の知られた企業や有名な製品を送り出している企業に入社するためのハードルは極めて高いものです。外国人社員がいるのは当たり前の時代になっています。日本語を母国語としない人が一人でもいると、業務打合せや書類が英語となります。したがって、自動車関連企業では近年、英語の能力を重視しています。本学でよく見かけられるのは、英語が不得意だと言い、わざわざそう書く学生諸君です。言語体系が異なり、聴覚の異なる言語が不得意なのは当たり前のことで、日本語を母国語とする我々がこれをわざわざ言う必要はありません。大切なことは、希望の企業の入社の条件にされているのですから、手段として使う意識とその向上のための努力を早い時期から始め、くり返すことです。 語学だけではありません、大学での教育は何のためにあるのかを考えましょう。大卒ですと履歴書に書くためだけだとしたら寂しい。技術系の職場では高い知識を持つことが製品開発で有利であることは事実で、大学での教育は実社会に出てから仕事を行う上での道具であると考えるべきです。丸暗記することではなく、目的を達成する手段として高度で専門性の高い大学での教育の成果を使うことです。 実社会での仕事は個人で行うことは少なく、グループ、組織として行うのが普通です。従って、報告、連絡、相談のためのコミュニケーション能力は業務を行う上で極めて大切です。就職先において役立つ人材は成績優秀者だけではありません。日常生活でコミュニケーション能力の訓練を行いましょう。 当然ながら、企業は人件費を上回る収益が必要ですから、給料を上回る収益を上げ、将来企業の柱になる人材を求めています。したがって選別する目も厳しくなります。採用選考で企業の人事担当者が評価する場合、これを限られた時間で行わなければなりません。エントリーシートなど応募資料による予備選抜、SPI試験、志望動機など面接での話しの内容(コミュニケーション能力)で行います。また、約束の時間を守ることは当たり前ですが、その余裕、挨拶や服装、応対や話し方、時には説明会の着座位置なども評価の対象になることがあります。4.就職に対する指導と支援  何の準備もせずに入社試験を受けると十中八九不合格になります。そこで就職に対する指導が必要になります。 就職試験に対応するために、本学では3年生にガイダンスを行っています。学生が早い時期に準備し、就職活動に必要なことをマスターするために、多数の就職部スタッフが学生一人ひとりの指導を行います。学生に配布し、ガイダンスで使用するOECU PLACEMENT GUIDE (就職の手引)には自分に適した職業を探すための自己分析、受験企業を決めるための企業研究、エントリーシートなどによる企業へのアプローチ、面接などの採用試験、ビジネスマナーなどについて丁寧に記載しています。3年生の終盤になると就職活動がスタートします。最近では、インターネットを利用した就職サイトもありますが、就職戦線を勝ち抜くことは容易ではありません。本学ではOBと在校生のプラットホームセミナーを行い、本学出身者が在籍する企業の協力でOBとの交流の場を持つことを行っています。また、3月に入ってからは合同企業説明会を行っています。本学の卒業生の採用を積極的に検討する企業が参加します。その他、個別による学内企業説明会もあります。学生諸君がこれらの情報を入手し、積極的に活動すると良い結果に結びつきます。また就職部では、就職先の紹介、エントリーシートや履歴書の書き方、面接の受け方など、スタッフが個別の指導を丁寧に行っています。5.御父兄との連携  就職戦線を勝ち抜くためには、学生諸君のキャリア意識の向上が必要であることはすでに述べたとおりです。御父兄にお願いしなければならないことは、就職活動学生に対するよき相談相手になっていただくことです。良い会社はマスコミに出てくる大手企業だけではありません。また、就職すると働く地域は日本全国に及ぶ場合があります。ご家庭の状況へのご配慮もあると思いますが,社会人の先輩として、御子息御息女に対し、良いアドバイスを願い致したく存じます。これによって就職部に足を運ぶ学生が増え、意識向上しますと、より良い人生設計につながるものと信じております。6.最後に  大学の主役はここで学び成長する学生諸君です。学生諸君がより積極的に活動され、高い知識を身につけ、将来に対する希望と社会に対する責任感をもって巣立っていただくために、教員と職員は協力して支援しております。将来、卒業生として社会で活躍されることにより、大阪電気通信大学は発展し名声は益々高まるものと信じております。2015 年度 就職部 部長就職活動には対策が必要です 小 笹 俊 博