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概要

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2021. Spring 05就職部長 土 田  修就職について2021年4月より本学の就職部を担当することとなりました。前職では電機メーカーの人事担当として永年に亘って新卒採用に携わり、学生の募集活動や採用選考の場面で多くの学生に接する機会がありました。今後は立場を変えて、本学の学生が社会人として巣立っていかれることを支援してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。本紙面をお借りし、就職部の活動や昨今の就職活動の動向について述べさせていただきます。【就職部の活動について】就職部の役割は、大学と社会との接点としてキャリア教育、就職ガイダンスや就職支援等の様々なプログラムを通じて、学生が卒業後の進路や生き方について考える機会を提供し、大学での学びを見直していくことにあると思います。活動内容としては、大学教育とキャリア形成をつなぐことや学生の学びと職業との関連性を見出すことを支援することとなりますが、本学の使命は社会や地域から必要とされ活躍できる人材を育成することであり、学生が大学生活を通じてこの使命を理解し、目標とすることを支援していきます。学生にとって就職とは、社会での第一歩を踏み出すためにどこで何をするのかを決断することです。就職先を選択する理由には、「自分が成長できる環境がある」「人間関係がよい」「経営が安定している」「希望する勤務地で働ける」といった様々な点が挙げられますが、学生は就職先に関する情報を精査する方法や見極めるポイントを十分持ち合わせていません。一方、採用側も募集・採用の段階では自社に関するネガティブな情報を隠しがちであり、ポジティブな情報ばかりが学生に提示されると、入社後に「こんなはずではなかった」という落胆や幻滅が誘発されるといった事態になりかねません。また、学生を採用する基準も「コミュニケーション能力」「協調性」「主体性」「チャレンジ精神」「熱意」「誠実さ」といったあいまいでわかりにくいのが実情です。新入社員の3人に1人が3年以内に退職してしまうという事態が発生する要因の一つとして、このような採用側と学生側との不一致があると言われていますが、学生が就職先とのミスマッチを減らすための方法や、厳しい就職活動を乗り切っていくための実践的なスキルを身に付けることも就職部の大事な役割です。【就職活動の動向について】コロナ禍にあって、採用側はオンライン選考を積極的に活用しており、政府も推奨していることもあるため、今後コロナ禍が収束したとしても、対面による従来の選考に戻ることはないように思われます。一方、学生の側も大学での活動に制限を余儀なくされたことによって、アピールポイントが見出しにくくなっており、面接対策もオンラインと対面の両方に備えなければならないといった課題に直面しています。新卒採用のスケジュールについても変化が見受けられます。経団連が就活スケジュールに関する基本ルール廃止を発表後も、政府は当面の間、従来のスケジュールを継続することを表明しており、2022年春卒業の学生に対しては、3月に採用広報解禁(就職ナビサイトに新卒求人掲載)、6月から面接解禁というスケジュールとなっています。しかしながら、インターンシップであれば3月以前でも広報可能であるため、採用を先行させたい企業は早くから就職ナビサイトにインターンシップ募集を掲載しています。就活ルールにも拘束力がないため、大手企業は1月頃から説明会を開始し、3月、4月には面接を行い、5月の連休前に学生を確保しようとする動きをされています。学生、保護者の皆様は、コロナ禍で採用活動が遅くなると思われるかもしれませんが、不測の事態に備えできるだけ早く採用数を充足させようとしている企業が増加しているため、従来以上に早期から就職活動を開始することが必要になっていることをご理解下さい。2022年卒の就職戦線は、前年より採用数が増加傾向にあると言われていますが、業種間の格差も大きく、志望する業種や企業等の状況を十分調査することが必要です。どのような状況下であっても採用側が重視するのは学生の質であり、良い人材を得るためには、より多くの学生に自社を知ってもらい、エントリーを促そうとされるわけですが、例年であれば、個々の説明会や合同説明会で学生に直接アプローチするところを、オンラインが主流となると、採用担当者の印象や説明会の待ち時間で話しかけられ話が弾んだといったような偶然の出来事や新たな出会いのチャンスが得られにくくなっています。【保護者の皆様へのお願い】現在の就職戦線がこれまで述べてきたような状況であることをご理解いただき、お子様が就職活動に臨まれるにあたっては以下の点にご留意下さい。批判的な言葉でプレッシャーをかけたり、一緒になって不安になったりするのはよくありません。だからといって「もう大人なのだから自分で考えてやるだろう」と放置しているだけではなかなか内定に結びつかず、お子様が悩んでしまうという事態になりかねません。就職活動の苦しみを一人で抱えるのはつらいものであり、お子様の自立のためにこの試練に付き合うことは、親だからこそできることだと思います。子育ての集大成として、お子様が自信を持って社会に飛びたてるよう、心に寄り添って頼れる相談相手になっていただくよう心がけて下さい。そして、お子様に対して就職部のスタッフに気軽に相談するようお伝え下さい。